【イラスト自習小話】影を意識した瞬間

影を意識した瞬間があった

すべて独学で見よう見まねでやってきた私。
絵の描き方、考え方をどうやって学んだのだろうか、とふと思って、振り返ってみるシリーズ!

影、を描くようになったきっかけのお話です。

スケッチで、対象物の影を色としてなんとなく置いてはいました。しかし、影という要素が重要である、と認識したのは、村上春樹さんと安西水丸共著のエッセイ集である「ランゲンハンス島の午後」を読んだのがきっかけです。古本屋さんで見つけたこの本、何気なくめくってみたら、影の存在がとても心地よく描かれていて、影がもたらす効果がこれだけはっきりとわかるのが、とても新鮮でした。このエッセイでもある画集でもある本の絵の中で、影が表しているのは「午後の日差し、時間」なのかもしれないのですが、このときから対象物の影を意識するようになります。この本を買って、安西さんの絵をしばらく眺めていました。今、食べ物の絵を描くときも、影を大事にしています。物質化されたものが存在している状態を示してくれる影。とても大切な要素を意識した瞬間でした。

ランゲルハンス島の午後 (新潮文庫)

(文・写真:ハヤテノコウジ)

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