「極短小説」にインスパイヤされたのでここにショートショートなノベルを記します。
東京電車シリーズ
婚活中。
婚活っていう言葉、大好き。
なんかポジティブになれるじゃない?
就活と同じように出会いサービスにエントリーして、
就活と同じように集団面接して、
就活と同じようにトンカツでげんかついで、
同じように最終面接。
でも最終までいくのだけれど、そこで落ちちゃうのよね。
いいかんじになるのだけれど、ダメ。こっちがわるいの。
「もっといい就職先、じゃなかった、婚活先があるんじゃないかなー」
と思って、萎えちゃうの。
モギさん、あの脳なんたらのチリチリのモギさんが、
「出会いは突然の方がいいよサンプリングとしては」
といつものアハっとしたチリチリなことを言っていたので、
そうなのかなーやっぱということで考えを変えようとして、
満員電車の乗車位置を変えてみた。
そうしたら、いた!
私好み。
それで、人差し指をガンみたいに出して、「えい」と念じてみたの。
その私好みに向けて。
ガンマンみたいに。
つり革をつかみながら、うとうとしていた私好みは、
突然「はっ」として周りを見回し、突然呆然と。
私とやっと目が合って、「あ、どうも」なんつって下車。
「さっき、おかしかったですよ、うふふ」とか言っちゃって、
お茶してメアドもらっちゃった。
次の日。
その1週間後と同じことをして、私好みを2人ゲット。
今、婚活先3つがいきなり最終面接。
しかも私が最終面接官なわけで、社長みたいになっちゃった。うふふ。
(絵:文 ©ハヤテノコウジ)
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