村上春樹さんの本「辺境・近境」を読みました。辺境を旅をしている様子が、なんともリアルに伝わってきます。この古本は、代々木上原の古書店「ロスパペロテス」で買いました。あそこは時々ふらっといくと、今の自分にぴったりの本と出会うから不思議です。可愛いワンコも店番しています。
旅の本として、読んでいて楽しかったのですが、あとがきの部分に村上流「旅の記録法」が書いてあったので、なるほど〜!と思ってブログでも共有したくなりました。
旅行中はあまり細かいメモを書かない、という村上さん。ざっくりまとめると、以下のようなことが書いてあります。
- 小さいノートをポケットに入れておく
- その都度ヘッドラインみたいなものを並べて書く(あとで思い出す)
- 日にち、場所、名前などはしっかり記録しておく
- 目でいろんなものをしっかり見る(情景や雰囲気や匂いや音を頭の中へ)
- 自分自身が好奇心のかたまりとなる
- 自分自身が録音機となりカメラとなる
- そこにある現実に自分を没入させる、肌にしみこませる
なんか「はっ!」としてしまいました。大いなる反省。メモしよう、カメラ撮ろう、スマホのカメラでも撮ろう、さてInstagramにアップしてTwitterにもながそうか、いつも旅先であたふたしている自分がいるからです。そういえば最近、あまり旅をしても十分に楽しめなかったのは、自分の体に旅先のすべてを注入していなかったからだ、と気づきました。あー!もったいないもったいない。私のような旅慣れてない素人だからこそ、じっくりと情景を味わいたいものだ、と思ったしだいです。そして、「細かくメモしないでヘッドライン的に書いたほうが、後日思い出すためのブイとなる」というテクニックも面白い。これ、日常でもさっそくやってみたいと思いました。
文・ハヤテノコウジ