北欧諸国はヨーグルトやチーズ、ベリーが上質で、パンも素朴なものからハードなものまでいろいろある。朝食が毎日楽しみで仕方がない私は、今回のホテルでも満喫する。いつも食べすぎるので、今朝はほどほどにした。さて、出かけましょう。
低い太陽が街を輝かせる
海の方からの太陽がエスプラナーディ通りを貫く。その光に向かって歩いていきました。
港にあるマーケットスクエア。お店がいくつか出ています。
桟橋の周り、氷が静かに揺れている。
朝の10時、太陽は昇るようで昇らない。
オールドマーケットホールへ
Vanha kauppahalliという市場に着きました。英語でいうとOld market hallという意味。観光客も地元の方も、混ざり合う人気スポットです。
8時からやっている店もあれば、10時や11時から開ける店もあるようで、今は10時、まだ3分の1が開いていません。また出直しましょう。
便利なヘルシンキカードを買う
市場から道を隔てたところにある、ツーリストインフォメーションセンターにてヘルシンキカード(72時間、大人 €66、この時の€1は120円くらい)を購入。公共交通機関に乗り放題、観光施設が無料あるいは割引になります。美術館や博物館などをたくさん巡るには、ヘルシンキカードは大変便利です。初めてのヘルシンキ訪問であれば、迷わず買うことをお勧めします。
ヘルシンキカード以外にも、デイチケットというお得なパスがあります。交通機関だけのチケットです。私たちはお店をめぐる旅、東京での暮らしをそのまま持ってきたような旅をするスタイルなので、デイチケットは使えそうです。第一地域(ヘルシンキ)の7日分でも€32なので、かなりリーズナブル。今回はこちらを買った方がよかったかもしれない、と後で振り返りました。デイチケットが購入可能な販売機が置いてあるトラム乗り場もあるようです。
最新情報は、現地のツーリストインフォメーションに行って確認する方が確実です。日本語のパンフレットやガイドブックもありますので、ぜひ訪問してください。
美しい海沿いの公園、カイヴォプイスト
ツーリストインフォメーションセンターの前の乗り場からトラムに乗って、カイヴォプイストへ。夏に来た時は音楽フェスをやっていて、丘に寝転んでポテトチップスをかじりながら爽やかな気候を楽しみました。秋に来た時は紅葉の美しさと儚さを感じました。
公園は雪の名残で凍っています。ときどき滑るので、気を抜けません。ところがフィンランドの人々は雪を気にせず歩いています。足を滑らすような様子もなく。これが慣れということでしょうか。
太陽の光が反射して、地面が輝いています。美しい光景。
海沿いを歩きながら、しばらく絶景を眺める、写真を撮る、を続けました。
かつては要塞だったスオメンリンナ島が見えます。
ここで旅日記の登場です。
人気パン店でピロシキをほおばる
「KANNISTON LEIPOMO」に入ります。キャロットケーキとピロシキ。うまし。
人気店のランチタイムなので、お客さんがどんどんやってくる。
ここで珈琲を注文すると、「フィルターのやつ?ドリップ?」と言った質問を受けました。
これは他のカフェでも聞かれた質問。
フィルターというのは、すでにサーバー入れてあり、保温されている珈琲のようです。
全日本コーヒー協会のウェブサイトに、フィンランド人のコーヒー事情に関する記載を見つけました。
95%強がペーパーフィルターを使ったドリップ式で、コーヒー豆の焙煎は浅いものが全体の94%を占めるという。
http://coffee.ajca.or.jp/webmagazine/abroad/toukei73(全日本コーヒー協会)
ヒエタラヒティ・マーケットで美味スープ
またトラムに乗る。
ヒエタラヒティ・マーケットに着くと、先ほど食べたばかりなのにスープを食べるという指令が入ります。
まじですか。ということで「Soppakeittiö」でサーモンスープとシーフードスープをカウンターで注文してから、日当たりが良くて広々とした2階席に座ってみた。いい感じだ。パンは自分で食べたい量を持っているスタイル。
うまし。シーフードうまし。少しだけムール貝が入っていてテンションが上がる。ハカニエミ・マーケットにも同じお店があリます。
斜め前のフィンランド人カップルがのんびりしています。
ここで旅日記の登場です。
凍った海と夕陽と珈琲と
ヒエタラヒティ・マーケットからKamppiまで歩きます。Kamppiは映画館があったりショッピングセンターがあったり、地下がバスのターミナルになっていたりと、中央駅とは違った、元気な賑わいを感じるスポットです。夏の旅行の時に、ポルヴォーという美しい街並みが残る場所に行った時、ここからバスに乗りました。
トラムに乗ってTööloöntoriで降り、シベリウス公園の中を歩く。ここも雪で凍っています。要注意、要注意。念のためスノーブーツを履いています。
目的地の「Cafe Regatta」に着きました。真っ赤な車がかっこいい。人気スポットなので注文の行列ができています。
凍ったセウラサーリ湾が美しい。夕陽をいつまでも眺めていたい気分です。
隣の席のグループが海を指差しています。目をこらすと、湾の上をスケートしている人たちがいました。すごい。さすがフィンランド。
冬の穏やかさと静けさ、そして美しさがあります。寒いだけではない、自然が見せてくれる情景。冬もいいな、と珈琲を飲みながら思うのでした。
オーガニック食品の店、ruohonjuuriに夢中
バスでKamppiに戻ります。
オーガニック食品の店、「ruohonjuuri」を見つけました。このお店は品揃えが多く、店員さんがわかりやすく説明してくれるのも嬉しい。
帰国前日にたっぷり買おうと決めて、この日はオレンジ、チョコ、スナックを購入です。
フィンランドの商品パッケージ、大好きなのです。全部を写真に撮りたい気分でした。
この店を出た瞬間、夕陽と空が見たことのないグラデーションになっていて、とても幻想的な情景を味わうことができた。
暗くなった街に響く音、輝く光
歩いてVanha kauppahalliを目指す途中で、空き瓶を楽器にするおじさんを発見。
このおじさんは「世界ふれあい街歩き(BS)」のヘルシンキ編に出てきた、と思います。
夜(と言っても時間的にはまだ夕方)のエスプラナーディ公園、トナカイなどのライトアップがかっこいい。
フィンランド家庭料理で夕食
最後の訪問先は、市場にある「VEGETAARI K&K」。
こちらのお母さんは、「ちょい住みフィンランド(BS)」に出てきたのです。私たちを見るなり、「オー!」と声をあげたので、同じような日本人がたくさん来ているのかも。
こちらもあちらも片言の英語で、お母さんが薦めるサラダやフィンランド特有のパン、そしてスムージーを買う。
フィンランドの家庭料理をじっくりと味わった夜でした。
ここで旅日記の登場です。
それでは、2日目の旅日記はこのあたりで終了です。
旅の振り返り
冬でも外を楽しむ、少しでも太陽が出たら浴びる、そんなことを楽しむフィンランド人の生活を見た1日でした。
パン、珈琲、スープ、フィンランド家庭料理と食も堪能です。
次回は3日目の旅日記をお送ります。
(文・写真・絵:ハヤテノコウジ)
今回のガイドブック: